『スピードの時代』の巻  
 ::: 亭主「おう、帰ったぞ、腹減った」
 女房 「あら、帰ってきたんですか、何にもありませんよ」
 亭主 「何でもいいからメシを喰わせてくれ」
 女房 「じゃ、出前を取りますから、あなたはかけ蕎麦でいいですね」
 亭主 「何でもいいから早く頼むよ」
 女房は電話で出前を頼む
    「もしもし、デコ山ですけど、かけ蕎麦と、天丼の上をお願いね」
 亭主はそれはないだろうという顔をする。
 出前が直ぐ来る 「へい、お待ち〜」
 女房 「あら、ずいぶん早いのね」
 出前 「へい、スピードが売りですから」
   そこに娘が現れる
    「ママ、赤ちゃんが出来たみたい」
 女房 「あら、お目出度なのね」
 亭主 「相手は誰なんだ」
 娘 「蕎麦屋の出前よ」
 亭主 「なんだと、あの出前の男か」
 娘 「何だか産まれそうだわ」画面から消える。
 出前 「へい、お待ち、産まれました」
 女房 「あら、早いのね」
 出前 「へい、スピードが売りですから」
 女房 「何でも早いのね」
 出前 「へい、さっき、結婚しましたけど、直ぐ離婚しました」
 亭主 「早過ぎて、付いていけません・・」
 ::: 鐘がチーンと鳴って終わる。